ハナのアルバイト③
2度目の家で後の3つ目のハナのお仕事は、ラーメン屋でした。
そのラーメン屋は数年前ブームになっていた辛さを売りにした店で、
ノン辛~超辛が選べる店です。
ここのバイトはそこそこ続いたと思います(といっても半年~10ヶ月くらいかな)。
夫婦でやっている店なのでアットホームで、従業員はおかみさん以外男なので
ハナはそこそこ優しくされ楽しく勤めていました。
ハナのほかの従業員は・・・
おやじさん、おかみさん、そのほかにバイトの男の子達。
このバイトの男の人たちがまた優しい人たちだったみたいです。
ある日ハナが仕事から帰ってくると、興奮気味に、
ハナ「ヨリコさ~ん!今バイトのⅠ君に雨降ってるからって車で送ってもらっちゃった!!」
ヨリコ「よかったね~。で、その人かっこいいの?」
ハナ「うん、なんかマダムキラーっぽいw本人もふざけていってたし」
ヨリコ「そうなのー?!いいな~・・・( ´-`)」
ハナ「二人っきりになんてなったことないからドキドキしたよー。でもⅠ君話うまくて会話続いたから、楽しかった~」
ヨリコ「うわーっいいねwそういう大人な人いいねv」
このⅠ君はおかみさんもお気に入りで、遅刻してこようと急に休もうと絶対クビにならなかったそうです。
年は確か25,6くらいだったかな・・・忘れた。
とにかく20歳そこそこの私達には憧れのお兄さんて感じでした。
ハナはまかないのラーメンを彼作ってもらったと言ってはキャッキャと喜んだものです。
夏、お盆休みをとってラーメン屋の夫婦が、従業員を実家の山形に招待してくれました。
近くに海水浴場があるので水着持参。
ハナはスクール水着以外着たことないし持っていないので、さっそく買いに行く事になりました。
私たちは車の免許もないので、友達のミカちゃんが車を出してジャスコへ。
予算は3000円。
なかなかキツイ予算です・・・。
ミカ「これなんかいいんじゃない~?」
・・・・・ハイレグビキニ。
ヨリコ「・・・・・・ちょっと」
ハナ「無理!!!」
ミカ「あははっダメ?」
ミカちゃんは元お水のかなりかわいい女性です(´Д`;)/ヽァ/ヽァ
この時の彼女の彼氏はヒモっつーかゴミみたいな男だったので、よくうちにご飯を食べにきていました。
ビンボーなうちらと金銭感覚が一緒だったので、実にいいお友達になれたのです。
ミカ「でもさーやっぱりビキニのほうがかわいいよ」
ヨリコ「そうだね。ビキニのほうが安いしw」
この時はお盆前。
こんな時期に水着を買うのは遅いんですよ。だいたい夏着るために5,6月から出始めるので、8月は売れ残り商品しかないのです。
そんな感じで1時間後、かわいい薄紫のタンキニ(その時はこんな言葉無かった)に決定!
当日ハナは嬉しそうに朝出かけていきました。
2日後疲れて帰ってきたハナは、
ハナ「水着いらなかった・・・。みんなTシャツにハーフパンツだった・・・。」
ヨリコ「それは男の人だけだったからじゃないの?」
ハナ「それもあるけど、波打ちぎわでビーチバレーとかしただけだったんだよね・・・」
ヨリコ「・・・えー?!・・・・・そうなの?」
ハナ「でも悔しいから水着着たら、みんなに気合入ってるね~!って言われて・・・」
ヨリコ「あははははw」
ハナ「・・・・・恥ずかしかったー」
ヨリコ「一人で水着だったんだ~」
ハナ「でもⅠ君にかわいいね~って言われた。そしたらおかみさんが『私も着ればよかったかしら』って言ってて怖かったー。だからヤバイと思って『おかみさんナイスバディだからみんなの視線釘付けですね』って言ったよ~」
いやいやいやっハナさん!!たぶんおかみさんはライバル視してるわけではないと思いますよ(;´Д`)
おかみさん40くらいの人だし、旦那そばに居ますから・・・。
ハナはこういうジョークのようなものを何故か本気で捉えます。
何度か「それは冗談だよw」と言ったのですが、ハナは「いや目が笑ってなかった」と言い出して認めません。
女の子がミニスカートをはいてたら、「あたしもはいてみようかしら~」って言うのがおばちゃんの常識なのです。それを聞いた旦那(おっさん)も「んじゃ俺もはいてみっかな!」って言うのがデフォなんではないでしょうか?
40の奥さんが旦那の前でこのボケの基礎とも言えるジョークを発揮したのに、ハナってば『私に嫉妬してる』ととったのです。信じられません!!
ああっ熱くなりすぎた・・・。
時間切れなので続きは次回!
次回はⅠの正体が明らかになります・・・。