2度目の家出 | 友人H

2度目の家出

1度目の家出からそう経ってないある日・・・。

急にハナから電話が来た。

ハナ「今から時間あるから遊ぼう」

ハナがぷく教に戻ってからは手紙と電話でしか連絡をとれませんでした。
なので、久しぶりに会ってゆっくり話せる!と嬉しくなりすぐにOKした。

ハナはこの時自転車で出ると言いました。
なので私も自転車で出て、うちとハナの住む事務所の間で待ち合わせをすることにしました。

ヨリコ「間ってどこだろうね?河●町辺りかな?」

ハナ「う~ん・・・よく分からないなー。でもヨリコさんの家までは分かるから、お互い同じ道を行けば絶対会えるよね!」

ヨリコ「だね!バスルートで行けばハナ覚えてるもんね。もし会えなかった時はどうする?」

ハナ「あっあたし今携帯持ってるからかけて」

ヨリコ「わかったー。公衆電話からかける」


こうしてハナと久々に会って話せる事になった。

駅前に2人で用事がある店があったので、そっち方面から来るハナより私のほうが早く出ることにした。

うち→→→河○町→→→ハナのいる事務所

大体こんな感じ。
うちから駅までは車で20分くらい。
自転車ではいけなくはないけどあまり行こうと思わない距離です。
ハナのいる事務所から駅までは1キロくらい。



家を出て30分後・・・河●町到着。

ヨリコ(まだきてないかー・・こっからは上り坂ばっかりなんだよな(-_-;) )

さらに30分後・・・


駅に着いちゃったよ~~~~(゚Д゚;)


すぐに公衆電話を探してハナの携帯にかけてみた。
しばらくコールしてからハナが出る。

ヨリコ「あのさ~もしかして行き違っちゃったかな?仙台駅に着いちゃったんだよね~」

ハナ「え?!!もう着いたの?」

ヨリコ「・・・うん」

ハナ「ごめーーん!今出たばっかりだよっあっはっはっ!」



やっぱりそうきましたか・・・・・(ノД`;)



ハナのいる事務所からは駅はそう遠くはないので10~15分ほどでハナが到着した。

ハナ「ごめんね~ちょっとなかなか出れる雰囲気にならなくて。でももう大丈夫!みんなの目盗んで出てきたから」

そういいながら目的の店を目指して歩いた(と言っても歩いて数分)。

しばらく駅前の店を2人でブラブラしていると日が傾き始めた。
久しぶりに会ったので話は尽きない。
ハナも久しぶりの外界との接触だったので名残惜しくなったのか、

ハナ「少し送ってくよ~」

と言い出した。

自転車を押したり乗ったりしながらまた話をするうちに、坂の始まり辺りまできた。

ヨリコ「ここから先は帰り上りでひどいよー。もういいから帰りな~」

ハナ「う~ん・・まだ大丈夫。」

そう言ってまた着いてきた。
私も暗くなった帰り道、1人よりは2人で楽しく帰ったほうが楽しいので、何も言わずまた談笑を始める。

坂は下り坂になってるので河●町まで一気にきてしまった。

ヨリコ「ハナ~もうやばいでしょ?帰らないと。」

ハナ「いいよいいよ!どうせいつ帰っても何か言われるから近くまで送るよ」


そう言って結局ハナはうちの前まで着いてきた。
時間は8時くらい。

ヨリコ「もういつ帰ってもいいならご飯食べて行きなよ~」

ハナ「えっ!いいの?」


ご飯を食べて部屋で尽きない話。
親も弟達も久しぶりに見るハナを歓迎して、ハナも今までの事を話した。





ハナ帰る気配を見せません(〃゚д゚;A アセアセ・・・



ヨリコ「ハナ~もう夜中だけどどうするの?」

ハナ「たぶんみんな寝ちゃって帰っても鍵かかって入れないから朝方帰るわ」

ヨリコ(私朝からバイトあるんだけどなぁ・・・(;´Д`) )

ハナ「あっ大丈夫大丈夫!座布団 これで横になるから(≧▽≦) 」


そんな事で朝まで結局眠れませんでした・・・。・゚・(ノε`)・゚・。


まぶしい朝日の中、出勤と同時にハナが帰宅。


ヨリコ「また出れるときは連絡してね!」

ハナ「うん。また連絡するね~」



お互い「またね~」と言い合って別れ、私は仕事に向かいました。



数時間後朦朧とする意識でバイトを終え帰宅。

さすがに眠いので夕飯まで眠る事にしました。



5時頃・・・


コンコン


母「あら?!ハーさんどうしたの?」


え?!!ハナまた遊びに来たのか?!!


急いで玄関に行くと・・・・


ハナ「来ちゃった(´▽`)」

ヨリコ「え?!どうしたの?」

ハナ「実はあの後帰りたくなくて、適当にあちこちブラブラしたんだ・・。」

家族「えっ・・・・・・」

ハナ「それで公園があったからベンチに座ってたら眠くなって、そのままベンチに横になって寝ちゃった」

そう話すハナの腕と顔は赤黒く日焼けをし、メガネの部分だけ白くなっていた。

母「ハーさん・・・あんたそれ痛いでしょ?冷やしなさい」

ハナは冷水に浸したタオルを受け取って顔を押さえた。

母「そんなに帰りたくないならまたここにいてもいいんだよ?」

ハナは声を詰まらせながら

ハナ「もう・・帰りたくないです・・・・。」



この日からまたハナはうちで暮らすようになりました。