先生と信者の生活 | 友人H

先生と信者の生活

一度家出をしたハナは軟禁状態だったので、前回の家出以来ハナと会うことはありませんでした。
でも月に一~二回やり取りしている手紙と、夜遅くにコッソリとかかってくる電話で「普通に遊びたい」「誰も信用できない」としきりに言うようになってきました。

ぷくぷく教では、基本的に自由はありません。
仕事を手伝わされてるハナは仕事場の事務所で寝泊まりさせられ、たまにぷくぷく様の家に帰って荷物を持って、また次の朝に事務所にぷく様と行く、という生活です。
ぷく様の自宅に荷物を取りに行くのも、ぷく様にお伺いたててからしか許されません。

事務所では主に伝票整理や銀行回りをしていたみたいです。
午前に銀行に支払いや振り込みをして、午後からは伝票整理など。
その合間に先生とのコミュニケーション。


家出中に髪の毛も伸ばして、眼鏡もフレーム無しにして、やっと女の子らしくなった
ハナだったけど、帰ってすぐにぷく様に「短くしなさい」と言われてまた短く切られた。

最近になってハナが「ぷく様は他人の幸せやオシャレが許せないらしい。
人のオシャレには敏感に反応して執着したし、人の幸せをぶち壊す事ばっかり言ってた」と言っていた。

前にハナから聞いた話にもそんなような事を臭わせる話がある。


ハナの兄が彼女をぷく様に会わせたら、彼女のいる前で「あなた達は合わないから別れなさい」と言ったという。
兄は激怒したけど、結局その後別れてしまったらしい。
きっとハナの両親も、ぷく様の言うとおりにしろと兄に言ったのだと思う。
兄はそれから県外の大学に行き、新しい彼女を追って広島で就職して幸せに暮らしている。

あと、信者でぷく様の右腕の猪山
彼女は見た目40才くらい。有名時計メーカーでバリバリの(死語だなw)キャリアウーマンだったらしい。
だけど独り身で毎日満たされない何かがあったとかで、ぷく先生に会って何かがはじけたらしいです。
会社も辞めてぷく様のお世話役に成り下がりました。ただのアホですね。

しかもぷく様に、「全てを捨ててみなさい」とかなんとかうまい事言われて、私財投げうって
安いアパートにポツンと一人暮しさせられ、バイトさせて食べ物にも困るような生活をさせた。
だけど猪山は、「毎日働いてクタクタになって眠るのがこんなに幸せなんて思わなかった!!」

「お金なんてなくても、先生のところに行けば仲間も温かいご飯もある」
とか言って喜んで働いていたらしい。
だから今も微々たる小遣いもらって、先生の仕事を手伝ったり(先生は口を出すだけ)車の運転手になったりしている。


そしてハナの両親も同じ事をさせられている。
会社で地位もあった父親は仕事を辞め、ぷく様が会長となって、辞めた会社で培った技術と人間関係が活かせる工場を作り、現在借金7000万(ハナ父名義。立ち上げ当初は借金1億)。

母親は父親とは別居させられ、寮付きの老人ホームで働かせられたり、住み込みでとんかつ屋で働いたりしていた。

でも基本的にハナ母とハナは似ていて、根性がないので何をさせても長続きしない。
なのでハナ母はぷく様の家の家政婦にさせられていた。
ハナ姉も県外の大学を卒業してしばらくはその土地で暮らしていたが、姉もハナ気質なので挫折してぷく様の会社の事務員になった。

事務と家政婦のハナ母とハナ姉は、しょっちゅうぷく様に急に怒られ「最近たるんでるから外に出て働いてきなさい!」と言われて、出稼ぎに出されたみたいです。


話がそれた…。


オシャレは先生の与えた物のみでなくてはいけないみたいです。
アクセサリーも、先生から御力を入れてもらった物を身につけるらしい。
ハナが趣味の悪い指輪をいつもつけてたのも、これでなっとく。

家出中にハナが買ったネックレスも、気がついたぷく様に捨てられたと悲しそうに言っていました。


ぷく様の基本のおしえは、『自分は我慢して人に与える』なんだそうです(これはハナ母が言ってた)。

たとえば1つパンを持っていて、自分はお腹がすいてても周りの人がお腹がすいてたら

自分は我慢してそれをあげるんだそうです。

そうする事によって悟りが開けるらしい。


でも自分は贅沢して服やらアクセサリー買ったり、旅行に行けば高い旅館やらホテルに泊まったりしてて、他人には我慢しろってオカシイだろー。
しかも自分の子供は生まれながらに力を持ってるからって贅沢三昧。
子供の世話は信者任せってどうなんですか?先生・・・。